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東洋紡糸工業株式会社

東洋紡糸の糸づくり

東洋紡糸の考える、良い糸とは?
良い糸と呼べる基準には、色々な要素があると思います。製品になっているものでは、型くずれがしない、毛玉が出にくい、官能的な風合いを持つ、編み目の印象がよいなどが、考えられるのではないでしょうか。また生産/製作面では編みやすい、織りやすい、寸法/目付が安定する、生産効率がよいなどという部分でしょうか。
色合いや風合い、仕上がりに対する感性の部分と糸の物性面に対する機能的な部分とがバランスよく融合し、両面を兼ね備えた糸こそが、高品質な糸、良い糸と呼ぶことができるのではないかと考えています。

紡績

紡績

カシミヤは細くデリケートな繊維なので難易度の高い紡績技術や、徹底した品質管理が品質の良し悪しの決め手となります。東洋紡糸は長年にわたり品質へのこだわりを深めていく中で、独自の設備と技術による紡績を行っています。また職人の経験と匠の技により、天然繊維特有の微妙に異なる原料条件の中でも。絶えず細やかな設備調整を行い、常に安定した品質のこだわりのモノ作りを行っています。

梳毛式紡績と紡毛式紡績

糸のつくり方には大きく分けて2種類あります。梳毛式紡績(梳毛糸)と紡毛式紡績(紡毛糸)です。この2種類の方式では使用する原料のタイプ、紡績の工程が異なり、またそれぞれの糸の特徴も異なってきます。一般的に、梳毛糸は繊維の方向が揃った細い糸、紡毛糸は繊維の方向がランダムでふくらみのある太い糸として解釈されています。雰囲気的な特徴も異なり、梳毛糸では光沢感、表面の滑らかさなどが、より特徴的に。紡毛糸では柔らかさ、暖かさ、嵩高感(バルキー性)、ふわふわした感じなどがより特徴的になります。

梳毛式

梳毛式

梳毛式とは、その名の通り、梳くことで糸に仕上げていく方式で、比較的、繊維の長い原料(2.5インチ以上)を使用します。最初は一本のロープ状の粗糸を梳くことからはじめて、梳きながら細く引き伸ばし、順次本数を重ねては梳く、という工程を重ねて行きます。梳く事で仕上げていくので、糸の繊維は常に一定方向に並んでいます。さらに沢山の引っぱり作用を加えながら撚りを掛けることで、細い糸に仕上げていきます。仕上げられた糸には光沢があり、ハリ、腰のあるクールな印象の糸質に仕上がります。梳毛式で作られた糸を梳毛糸と呼びます。

  • 1 梳毛カード
  • 2 ギルボックス
  • 3 コーマ

紡毛式

紡毛式

紡毛式では、色々な種類の原料を用いて、繊維の短い原料(3インチ以下)を使用することができます。繊維を掻きさばく工程のあと、一枚のシート状にしたものを重ね合わせる事を繰り返します。そうして出来上がったシート状のものを細く分割することで、篠と呼ばれる糸状の束をつくり、最後に撚りをかけて糸に仕上げていきます。紡毛式から仕上がってくる糸は引っ張り作用も少なく、繊維も重なりあった状態で配列されているので、柔らかく、空気を多く含んだ膨らみのある、暖かな糸質に仕上がります。紡毛式で作られた糸を紡毛糸と呼びます。東洋紡糸の紡毛紡績では、10番から日本初となる極細の40番手までの均整度の高い紡毛糸を作ることができます。

  • 1 色
  • 2 カード
  • 3 ミュール
  • 4 紡毛糸
  • 5 検査

染色

染色

カラーサンプル作成

品種や品質の異なる天然のカシミヤ原料をその都度組み合わせて色出しに用い、5~10色の原料を混合して一つの色にすることで、深みのある色出しを行っています。自社では、長年の実績から7,000色近いカラーサンプルを保有し、難易度の高い色合わせも的確に行います。

  • 1 色見本
  • 2 色相分解 試験染
  • 3 色見本作成

染色

低温染色

堅牢度を向上しようとすると染色温度を高くする必要性がでてきますが、染色温度を高くするとカシミヤの繊維は損傷してしまい、風合いが低下してしまいます。それに伴って「編みにくい糸]、「穴あき」の原因にもなってしまいます。東洋紡糸ではカシミヤの風合いの良さを自然のままに、染色堅牢度を向上させるという、高い品質を生み出すために独自で開発した、低温染色技術によってその両立を図っています。

  • 4 染色
  • 5 脱水
  • 6 乾燥
  • 7 色合わせ試紡
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